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ホーム会議の効率を高めるチェアとテーブルの選定ポイント

会議の効率を高めるチェアとテーブルの選定ポイント

会議の生産性を高めたい──多くの企業が抱えるこの課題に、意外な効果をもたらすのが「チェアとテーブル」の見直しです。参加者の集中力や発言のしやすさ、資料の扱いやすさなど、会議のあらゆる場面に影響を与えるのが会議用家具。快適性や機能性、空間に合わせたサイズ選定を誤ると、無意識のストレスや非効率を生み出してしまいます。本記事では、会議のタイプや参加人数に応じたチェアとテーブルの選び方を、実用的な視点からご紹介します。

  • ・会議のスタイルに合わせた家具選定の基本
  • ・チェア選びのチェックポイント
  • ・テーブル選定で効率と印象が変わる
  • ・空間との調和と機能性を両立する工夫

会議のスタイルに合わせた家具選定の基本

定例会議とブレストでは求める条件が異なる

報告中心の定例会議では、姿勢を正しやすく、座り心地が安定しているチェアが好まれます。一方、アイデア出しやワークショップ型のブレインストーミングでは、カジュアルで自由に動けるチェアや、軽くて移動しやすいテーブルが向いています。会議スタイルに合わせた家具選びが、発言の活性化につながります。

会議時間の長さと快適性

30分未満の短時間会議では、シンプルなスタッキングチェアでも十分ですが、1時間以上に及ぶ長時間会議には、クッション性やリクライニング機能のあるチェアがおすすめです。疲れにくい座面設計は、集中力の維持に直結します。

チェア選びのチェックポイント

背もたれの形状と高さ

背中をしっかり支えるミドルバック以上のチェアは、正しい姿勢を保ちやすく、腰への負担も軽減します。特に役員会議室や重役会議には、ハイバックタイプが好まれます。

キャスター付きか、固定か

キャスター付きチェアは、席を立ったり資料を取りに行くなどの動作が多い会議に便利です。一方、固定脚タイプは姿勢が安定し、会議中の無駄な移動を防げるため、集中が必要な会議に適しています。

アームレストの有無

アームレスト付きは長時間の会議で腕を休めやすく快適ですが、テーブルに干渉する場合もあるため、天板高さとのバランスを確認しましょう。

テーブル選定で効率と印象が変わる

天板のサイズと形状を用途に合わせる

会議参加人数に対して、1人あたり幅600〜700mm、奥行き400mm程度が目安です。対面型には長方形、プレゼン型にはU字やL字、ディスカッション型には円形や楕円形など、会議の目的に合わせて天板形状を選ぶことが重要です。

映像機器・配線への対応力

プレゼンやオンライン会議が多い場合は、電源・HDMI・USBなどの接続ポートを内蔵したテーブルが便利です。天板下にケーブルを通せる配線ダクトがあると、見た目もスッキリし、事故防止にもつながります。

空間との調和と機能性を両立する工夫

サイズと通路幅のバランス

テーブルとチェアの配置によっては、通路が狭くなり移動しにくくなることもあります。最低でも通路幅は60〜90cm以上を確保し、参加者がスムーズに出入りできるようレイアウトしましょう。

家具のカラーと素材で印象をコントロール

ダークカラーや木目調は落ち着いた雰囲気を演出し、明るめのカラーや金属脚の家具は開放感と軽快さを生み出します。企業イメージや空間の用途に応じて、家具のデザインや素材選びにも配慮しましょう。


快適で機能的なチェアとテーブルの導入は、会議の効率や参加者の満足度を大きく左右します。業務報告・議論・プレゼンテーションといった会議の目的に応じた家具選びを行うことで、発言の活性化や集中力の向上にもつながります。単に「座れればいい」「置ければいい」といった発想ではなく、空間のデザイン性や配線、移動性まで含めたトータルな視点での家具選定が、成果を生む会議室をつくりあげる鍵となります。今一度、自社の会議室環境を見直してみてはいかがでしょうか。