オープンなワークスペースは、部署や役割を超えたコミュニケーションを促進する現代的なオフィスの象徴です。一方で、用途が限定されない空間だからこそ家具の使い方が空間の機能性を左右します。多機能家具を活用したリノベーションは、限られたスペースでも柔軟性と快適性を兼ね備えた環境を実現するカギとなります。本記事では、実際のリノベーション事例を通じて、オープンスペースに適した多機能家具の活用法と、設計時のポイントを解説します。
- ・空間の柔軟性を高める家具の選び方
- ・事例紹介:共創スペースへのリノベーション
- ・多機能家具で実現する空間活用術
- ・リノベーション時のポイントと注意点
空間の柔軟性を高める家具の選び方
動かせる・変えられるが基本
固定レイアウトでは活かしきれないオープンスペースでは、可動式のテーブルやスタッキングチェア、折りたたみパーティションなどの「変形・移動がしやすい家具」が重宝されます。ミーティングやイベント、ワークショップなど、多様な用途に応じて簡単にレイアウトを変更できるのが魅力です。
1台で2役以上の機能をもつ家具
たとえば、収納付きベンチや可動式ホワイトボード一体型の間仕切りなど、複数の役割を担える家具は省スペース化にも貢献。家具の役割を単機能に限定しないことが、リノベーションの自由度を広げます。
事例紹介:共創スペースへのリノベーション
Before:使いにくい「ただ広い空間」
都内IT企業のオフィスでは、かつて会議にも休憩にも使いにくい、と言われていた中途半端なオープンスペースが課題でした。家具の配置に一貫性がなく、音や視線のストレスも多かったため、結局ほとんど活用されていませんでした。
After:家具でゾーンを生み出す空間へ
リノベーションでは、キャスター付きのテーブルセット、パネル一体型の可動ブース、収納兼用のローカウンターを導入。視覚的に緩やかに区切られたことで「集中」「会話」「リラックス」の3つのゾーンが自然に形成され、活発なコミュニケーションが生まれる空間に一新されました。
多機能家具で実現する空間活用術
ワーク・ミーティング・イベントを1か所で
従来は用途ごとに空間を分ける必要がありましたが、多機能家具を導入することで、1つのスペースが数分で“会議室”“プレゼン会場”“個人作業席”に早変わり。これにより、スペースコストの最適化と利便性の両立が可能になります。
家具の「見た目」も機能の一部
オープンスペースでは、家具自体が空間の印象を左右します。落ち着いたトーンで統一感のあるデザインや、インテリアとしても成立する家具選びは、企業のブランディングや居心地の良さにも大きく影響します。
リノベーション時のポイントと注意点
利用者の動き方を見直す
家具を入れ替えるだけでは効果は限定的です。リノベーションにあたっては、社員の動線や滞在時間、使用頻度などを観察し、どこにどんな家具を配置すべきかを把握することが成功のカギとなります。
配線・収納も忘れずに
多機能家具にありがちなのが「便利そうだけど配線がごちゃつく」「収納が足りない」といった悩み。配線口付きテーブルや収納内蔵型の家具を組み合わせることで、美観と実用性を両立できます。




